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CLTCの航続距離は実際どのくらい?EVが本当に走れる距離

公開日 · 2026-07-19

スペック表に「CLTC航続 600km」とあれば、ロングドライブも余裕に見えます。ところが実際に走らせると、電池の減り方が別の話をしてきます。BYDをはじめとする中国製EVが日本にも入り始め、中国側の資料に載るCLTCの数値と、日本のカタログに載るWLTCの数値をどう揃えればいいのか——これが最初にぶつかる疑問です。CLTC表示と実走行のギャップは、中国市場向けEVを買う人がほぼ全員経験する「あるある」です。

なぜCLTCは高く出るのか

CLTC(中国軽自動車試験サイクル)は、低速・穏やかな加速が中心で、高速巡航がほとんど含まれない中国の都市走行に合わせて作られています。EVが最も電力を食うのはまさに高速巡航なので、そこを軽く見積もるサイクルは、主要基準の中で最も楽観的な数字を出します。不正ではなく、テストが普段の運転とかけ離れているだけです。

CLTCとWLTCは何が違うのか

日本のカタログ値は「WLTCモード」で、国際基準WLTPに準拠した測定です。ざっくりの換算では WLTP ≈ WLTC ÷ 1.15 を目安にします。一方でCLTCはWLTPよりさらに甘く、WLTP ≈ CLTC × 0.82 が目安。つまりCLTCの数字はWLTCより一段高く出やすいので、中国資料のCLTC値をそのまま日本のWLTC値と並べると、中国製EVを過大評価してしまいます。比べる前に必ず同じ基準へ換算するのが鉄則です。

実走行の目安は7割

実用的な目安として、混在走行での実走行はCLTC値のおよそ65〜75%に収まります。中国では「七掛け(7割)」という言い回しがよく使われます。

CLTC表示 実走行の目安(約7割)
400 km 約 280 km
500 km 約 350 km
600 km 約 420 km
700 km 約 490 km
800 km 約 560 km

高速走行、冬の低温、エアコン使用が重なると、割引はさらに大きくなります。寒い日に120km/hで走り続ければ、CLTC値が半分近くまで落ちることもあります。ロングドライブの計画は、表示値ではなく7割を基準に余裕を持たせるのが安全です。

WLTP・EPA車と比べるとき

差が一番効いてくるのは車を比較検討する場面です。CLTC 600kmの車は、WLTP 500kmの車より走れるわけではありません。同じ基準に換算すれば(WLTP ≈ CLTC × 0.82)、ほぼ横並びになります。比べる前に 航続距離換算ツール で数値を揃え、基準の仕組みは CLTC解説記事 で確認しておきましょう。

まとめ

CLTCは「同じサイクルで測った車どうしを比べる指数」であって、走れる距離の約束ではありません。市場をまたぐ比較ではWLTPやEPAへ換算し、計画では実走行の割引を重ねる。表示値はどの国でも実験室の数字ですが、CLTCはその中でも最も盛って出る実験室です。CLTCの航続距離が実際どのくらいになるか——目安は7割、と覚えておけば数字に振り回されません。

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